GA4には購入が記録されているのに広告管理画面には表示されなかったり、広告管理画面の購入数がECサイトの注文数より多かったりすることがあります。このとき、大きい方の数字を採用したり、2つの数字の平均を取ったりすれば、レポートは簡単にまとまっても問題は残ります。
私は、まず確認したいことを分けます。実際に決済が完了した注文を確認するなら注文・決済記録、訪問者の行動を分析するならGA4、広告に割り当てられたコンバージョンを評価するなら広告管理画面を見ます。 3つのデータのつながりを確認する必要があり、名前が似ているからといって同じ数字だと考えてはいけません。
ここでは、ウェブのECサイトにおけるGA4とGoogle広告を比較します。アプリでの購入やオフラインコンバージョンは除外し、Google広告では、購入を計測するコンバージョンアクションをまず1つ選びます。ほかの広告プラットフォームにも確認の順番は応用できますが、Google広告の日付・項目の設定をそのまま当てはめてはいけません。
1. 比較する「購入」が同じ行動を指しているか確認します
レポートの「購入」という言葉には、異なる単位が混ざりがちです。1回の注文で商品を3個買ったなら、注文は1件で商品数量は3個です。購入者1人が2回注文することもあります。GA4のeコマースの購入数、購入された商品数、購入者数は、この違いを反映する別々の指標です。GA4のeコマース指標の解説
Google広告の「コンバージョン」も、すべて購入だと考えてはいけません。アカウントには問い合わせ、登録、購入などのコンバージョンアクションが混在することがあります。「すべてのコンバージョン」には、通常の「コンバージョン」に含めていないアクションも入る場合があるため、合計だけを取り出してGA4の購入数と比べると、最初から範囲が違います。Google広告の「すべてのコンバージョン」の解説
比較表を作るときは、次のように数字の前に条件を書き添えます。
| 確認項目 | 書き留める内容 |
|---|---|
| 対象 | ウェブサイトでの購入だけを含むのか、アプリ・電話・オフラインのコンバージョンも含むのか |
| 計測する行動 | 決済完了なのか、注文の作成なのか、購入ボタンのクリックなのか |
| レポート項目 | GA4のどの購入指標と、Google広告のどのコンバージョンアクション・列なのか |
| 除外条件 | テスト注文、未入金、キャンセル済み注文をどこで除外するか |
また、1回の広告インタラクション後のコンバージョンを1回だけ数えるか、複数回数えるかという、Google広告のカウント設定も確認します。この設定は、購入タグの重複送信を直す機能とは異なります。数字を合わせるために集計方法を変えるより、実際のリピート購入をどのように数えたいかを先に決める必要があります。アナリティクスのイベントをGoogle広告のコンバージョンとして使う
2. カレンダー上の日付が同じでも、集計の基準時点は異なる場合があります
説明のために、ある顧客が8月31日に検索広告をクリックし、9月2日に決済したと仮定します。GA4では購入が発生した9月2日の記録を見ますが、Google広告の通常のコンバージョン列では、貢献した広告クリックの時点を基準として、8月に計上されることがあります。同じ注文が、月次レポートでは別の月に現れるのです。
実際に購入が発生した日付同士で照合するなら、Google広告の「Conversions (by conv. time)」のように、コンバージョン発生時刻を基準とする列を確認します。比較するコンバージョンアクションは、引き続き同じものにそろえてください。列を「すべてのコンバージョン」に変えて別のアクションまで含めると、日付をそろえる代わりに範囲を広げてしまいます。Google広告のコンバージョンデータの読み方
アカウントのタイムゾーンも併記します。韓国時間で午前0時を少し過ぎた決済が、別のタイムゾーンのレポートでは前日になる場合があります。運用中のアカウント設定をむやみに変えるより、比較するデータの時間の基準を先にそろえる方がよいでしょう。
今日の数字を確定値として比較しないことも大切です。GA4では、処理に24~48時間かかる場合があり、処理中にレポートが変わる可能性があると案内しています。レポートを抽出した時刻を残し、同じ期間を後で再確認してください。処理時間の案内を「その時間が過ぎれば、すべてのアトリビューションの数値が永久に確定する」という意味に受け取らないようにします。GA4のデータ更新頻度
3. 「どこから訪問したか」と「どの広告に購入を割り当てたか」を分けます
ある人が検索広告から訪問し、数日後にメールマガジンを見て再訪問して購入することがあります。この購入をチャネル別に説明するときは、どの訪問を見るか、購入への貢献をどのように割り当てるかによって答えが変わります。
GA4の「ユーザーの最初の参照元/メディア」は、そのユーザーを初めて獲得した経路で、「セッションの参照元/メディア」は、そのセッションをもたらした経路です。接頭辞のないイベントスコープの参照元/メディアでキーイベントへの貢献を見る場合は、選択したアトリビューションモデルが適用されます。そのため、トラフィック獲得レポートでgoogle / cpcの行を選んでも、Google広告とまったく同じ購入の集合になるわけではありません。GA4の流入経路ディメンションのスコープ
チャネルの貢献を照合するときは、GA4の広告・アトリビューション関連のレポートを見ているかも確認し、両ツールのアトリビューションモデルと、コンバージョンを認める期間を記録します。広告表示後のコンバージョンや、複数の端末をまたぐコンバージョンがどこまで含まれるかも確認対象です。設定をそろえても、各プラットフォームの観測・処理範囲によって差が残る場合があります。Google広告のデータの差異の確認
この段階の目的は、数字を無理に一致させることではありません。ウェブ購入全体と広告が貢献した購入を比較していないか、セッション単位の分析をコンバージョンへの貢献の分析として読んでいないかを見つけることです。
4. 説明できない差は、注文単位で確認します
期間と範囲をそろえても差が残る場合は、注文・決済記録からいくつかの注文を選びます。決済時刻、決済状況、決済手段、GA4への送信の有無を順に照合すると、全体の合計では見えなかった傾向が見つかることがあります。分析用の資料に、顧客の名前やメールアドレスを転記する必要はありません。
たとえば、決済は承認されたものの完了ページに戻っていない注文なら、完了ページからだけ購入イベントを送る実装で、収集漏れが起きていないかを確認できます。反対に、完了ページを開き直すたびにイベントが再送されていないか、異なる連携機能が同じ注文を送っていないかも確認します。これらは点検のための仮説であり、記録を見る前に原因と断定しません。
GA4のウェブストリームでは、注文ごとに固有のtransaction_idを送ることで購入の重複を減らせます。同じ注文を再送するときは同じID、異なる注文には異なるIDが必要です。すべての注文で空文字列や固定のIDを送ると、購入が過少に集計される場合があります。GA4のトランザクションIDと購入の重複防止
Google広告で、独自の購入タグとGA4からインポートした購入を、別々のコンバージョンアクションとして両方レポートしていないかも確認します。2つのアクションの合計が実際の注文数より大きくても、注文が2回発生したわけではありません。計測漏れと、重複するアクションの合算を区別したうえで、必要なアクションの役割を整理します。
5. 購入数を確認したら、金額と払い戻しは別に検討します
購入数が同じでも、売上は異なる場合があります。商品金額に送料・税金・割引をどう反映しているか、ウォンとほかの通貨が混在していないか、送信した金額が実際の注文金額かを確認します。「売上」という列名だけを同じにすると、こうした違いを見落としやすくなります。
払い戻しも、すべて自動で連携されるとは考えません。GA4で払い戻しを計測するには、該当するトランザクションIDとともにrefundイベントを送る実装が必要です。購入数、払い戻し額、払い戻しを反映した購入による収益は別々の指標で、払い戻しが同じように差し引かれるわけではありません。GA4のeコマース・払い戻しの計測
Google広告にも、コンバージョンの取り消しや価値の調整を反映する機能がありますが、現在利用しているコンバージョンの種類や連携方法で対応しているかを確認する必要があります。GA4に払い戻しを送ったという事実だけで、広告レポートまで同じように修正されたとは判断しないでください。Google広告のコンバージョン調整
私なら、レポートに決済完了の注文、キャンセル・払い戻し、広告に割り当てられたコンバージョンを、それぞれ分けて表示します。注文の実績を確認する問いと、広告運用を評価する問いでは、必要な答えが異なるためです。今月の差が先月より大きくなったなら、許容誤差を独自に決めるより、変更された設定・決済経路・タグの公開内容から調べることが次の行動になります。
