競合のInstagram・Facebook広告はMeta広告ライブラリで、Google検索・YouTubeなどのGoogle媒体の広告はGoogle広告透明性センターで探せます。広告主の名前で検索した後、国と期間をそろえると、どのようなコピー、画像、動画を使っているかを比較できます。
ただし、広告ライブラリを開くと「何がよく売れたか」まで分かると期待しがちです。私はまず、調査の目的を絞ります。次の広告の冒頭の一文を決めるのか、商品の特長を説明する方法を探すのか、ランディングページの構成を比べるのか、1つ決めてから開きます。そうすれば、長い時間広告を眺めた後に、保存した画像しか残らない状況を減らせます。
1. ブランド名と広告主名を別々に準備します
調査する競合を2~3社決め、ブランドのハングル表記、英語表記、公式サイトのURL、公式SNSアカウントをメモします。消費者が知るブランド名と、広告に表示される会社名は異なる場合があります。韓国の公式アカウントとグローバルアカウントも区別してください。
Googleの現在の広告の透明性に関するポリシーでは、確認済みの広告主だけでなく、確認前の広告主の情報も公開対象として説明しています。表示される名称は確認状況などにより、正式名称・商号、またはお支払いプロファイルの名前になる場合があります。「確認済みの広告主だけを検索できる」という古い案内を、そのまま当てはめない方がよいでしょう。Googleの広告主情報の開示基準
検索結果が出たからといって、すぐに同じ会社だとは判断しません。リンク先のサイトと公式アカウントが一致するかを確認します。同名の別会社や販売代理店の広告が混ざると、その後の比較も誤ってしまいます。
2. Meta広告ライブラリで現在の広告を探します
Meta広告ライブラリは、Metaの媒体で現在掲載されている広告を探す公開ツールです。韓国の一般的な商業広告を調べるときは、次の順番で範囲を定めてみてください。
- 広告が掲載される国を韓国に設定します。会社の本社所在地ではなく、調べたい市場を基準にします。
- 広告カテゴリは、一般的なブランド調査に合わせて「すべての広告」を選びます。
- 検索欄でブランド名や広告主名を検索し、一致するページを選びます。
- 結果が多ければ、画面で利用できるプラットフォーム・メディアタイプなどのフィルターで絞ります。最初から狭く設定するより、全体の結果を先に確認する方が探しやすくなります。
- 個別の広告の詳細を開き、広告コピー、クリエイティブ、掲載開始日など、実際に表示されている内容を記録します。
一般的な商業広告の過去の履歴が、すべて常に残っているわけではありません。Metaは現在の広告のほか、社会問題・選挙・政治に関する広告の7年分のデータ、英国・EUで掲載された広告の直近1年分のデータなど、別途公開範囲を案内しています。別の国の画面で見られた情報が、韓国の広告でも同じように提供されるとは考えないでください。Meta広告ライブラリの検索範囲の解説
検索結果で1つのクリエイティブが複数の広告に使われているように見えたら、まずコピーや動画が実際に違うかを確認します。広告カードの数を、そのままキャンペーン数やテスト回数に置き換えて記録する必要はありません。確認できる単位は、今の画面で公開されている広告です。
3. Googleでは、ブランド名の次にドメインで探します
Google広告透明性センターは、検索、ディスプレイ、Gmail、YouTubeなど、Googleの媒体の広告を探せる場所です。広告主名やウェブサイト名で検索し、日付と対象地域を調整できます。ブランド名で見つからなければ、公式サイトのドメインを入力してみてください。Googleの広告の透明性に関する解説
広告主を選んだら、まず韓国を対象とした広告か、どの期間の結果かを確認します。テキスト・画像・動画のうち、調査目的に合った形式を選んで比較してください。最近掲載された広告の形式や最終掲載日などを確認することが、このツールの基本的な用途です。Googleによるツール紹介
たとえば、同じブランドでも検索広告では商品名と価格を前面に出し、動画では使用場面を先に見せているかもしれません。これは比較方法を説明するための例です。実際に見つけた場合は、「動画の方が検索広告より成果がよい」ではなく、「媒体ごとに最初の説明の組み立てを変えている」と記録するのが正確です。公開されたクリエイティブだけでは、両媒体のコンバージョン率を比較できません。
ランディングページも見たい場合は、広告の詳細でリンク先を確認できるかを調べます。リンクが表示されなかったり、移動できなかったりする場合は、公式サイトを別に開いたという事実を区別して記録してください。別途見つけた商品ページを、実際の広告のランディングページだと断定しないようにします。

4. 広告が見つからないときには、確認する順番があります
検索結果がないということは、まず選んだ条件では見つからなかったという意味です。すぐに「この会社は広告を出していない」と結論を出さないでください。
- 名前を変えてみます。 ハングル・英語のブランド名、法人名、公式ページ名を順に確認します。
- フィルターを外します。 国、期間、広告の種類、プラットフォームの条件が狭すぎないかを確認します。
- 運用アカウントを確認します。 韓国の販売店や別のブランドページが広告主になっている可能性を調べます。
- 媒体を再確認します。 Instagramで見かけた通常の投稿やタイアップコンテンツを、すべて広告ライブラリで見つけられるとは考えません。
- 公開範囲と広告の状態を区別します。 すでに終了した広告か、その地域の保管範囲に含まれるかを確認します。
最後まで見つからなければ、調査表に「見つからず」と、使った検索語・フィルター・検索日を残せば十分です。無理に空欄を埋める必要はありません。次回、同じ条件で再確認できる記録の方が役立ちます。
5. コピーを集めるより、広告が説得する順序を書き留めます
最初の調査では、ブランドごとに広告を3つほど選べば十分です。下の表は特定の会社の広告を実際に分析した結果ではなく、架空の日用品広告を読み解く練習用の例です。
| 比較する項目 | 観察記録の例 | 自社の広告で検討する問い |
|---|---|---|
| 最初の場面・最初の一文 | 狭いシンクに商品を置く場面 | 顧客が使う環境を先に見せているか。 |
| 解決しようとする問題 | 食器洗いの後に水がたまる不便さ | 商品名より先に、不便さを説明する必要があるか。 |
| 根拠の提示 | 排水構造を近くから撮影 | 特長を主張するだけでなく、目に見える根拠があるか。 |
| 購入条件 | サイズ・価格・配送条件を案内 | 購入前に確認したい情報が抜けていないか。 |
| 次の行動 | 詳細な仕様の確認を案内 | 広告で約束した情報をリンク先のページで見つけられるか。 |
このように書くと、「すっきりした動画」という感想ではなく、撮影やコピーの修正に使える作業が見えてきます。たとえば、競合が手と比較してサイズを見せているのに、自社の広告には商品写真しかないなら、自社商品の大きさが分かる場面を追加できます。特定の文章や場面を複製するより、情報の伝え方を見るという進め方です。
動画の最初の数秒だけを見て終わりにしないでください。最初の場面で約束した内容を後でどう説明しているか、重要な条件を最後にだけ小さく入れていないかまで見ると、自社広告の不足に気付きやすくなります。広告とリンク先の両方を確認できたら、最初の画面で同じ商品と特典が続けて見つかるかも記録します。
6. 長く掲載されているだけで、成功した広告とはいえません
長期間見かける広告は、詳しく見る候補になります。ただし、開始日だけで収益性は分かりません。広告費が少ないのかもしれませんし、ブランドを知ってもらうことが目的なのかもしれません。画面からは分からない運用上の事情がある可能性もあります。どれに当たるかは、公開されたクリエイティブだけでは確認できません。
同じように、広告が多いから予算が大きい、コピーが頻繁に変わるから実績が悪い、とも断定できません。一般的な商業広告の調査で、競合の購入コンバージョン率・売上・ROASが得られたと報告しないでください。地域や広告の種類によって表示回数・支出に関する情報が一部公開されていても、それで収益性の全体が分かるわけではありません。
調査表では、「観察した事実」と「自分で試す仮説」を分けるとよいでしょう。「排水構造を近くから撮影していた」は観察で、「構造を見せれば自社の顧客の理解が深まるかもしれない」は仮説です。仮説は、自社の広告で確認すべき次の課題です。
7. 調査結果を、次のクリエイティブ1つにつなげます
ほかの媒体の資料も見たいなら、TikTokのTop Adsも参考にできます。ただし、広告主が公開を許可した優れたクリエイティブの集まりなので、特定の競合の広告配信履歴全体とは範囲が異なります。現在、従来のTop Ads画面には、TikTok Oneへの移行と従来機能の更新停止に関する案内があるため、アクセスした画面の最新の案内に従ってください。TikTok Top Adsの収録基準、Top Adsの公式画面
最初から大きな資料集を作るより、調べた広告の中から自社商品の説明に生かせる要素を1つ選びます。「最初の場面でサイズを見せる」「動画の途中で動作の仕組みを見せる」「ランディングページの最初の画面に配送条件を書く」のように、次の作業が分かる文章にしてみてください。
元の広告を再確認できるように、広告詳細のURLや識別番号、検索日、国、観察内容を一緒に残します。最後の欄には「今回のクリエイティブで変える1つのこと」を書きます。公開広告の調査で得るべきものは、競合の成績表ではなく、自社の顧客によりよく説明するために検証する、具体的なアイデアです。
